「会社が持っているアセットを使って、どんなことができそうか?」
それが自分の会社選びの基準だった。
リクルートに入社した当時、インターネットを使って本気でサービスを創ろうとしている会社は少なかった。世の中の情報流通を変化させるインターネット、それをビジネスにどう活かすかを考えられる仕事。まさに自分がやりたいことに、会社のアセットを活用して挑戦できる。最高の選択だった。「届けたい人」が「欲しい人」に情報を届けられる世界。そんな世界がまさに一日ずつ前進していく最中にいる感覚。夢中になって仕事をした。
リクルートからコンサルティング会社へ、その後オールアバウトを経て、EC書店をつくるプロジェクトへ。どのステージを選ぶときも「どんなことができるか」を軸に、心がワクワクする方向を選んだ。情報流通が活発になれば、世界は変わっていく。その実感が、自分を突き動かしていた。ふと、思った。
「情報流通が増えた先には、どんな世界が待っているのか」
インターネットがなかった時代。
それは届けたい情報を届ける手段がなく、欲しい情報を手に入れる手段が無かった世界。わずか10年で世界は変わった。インターネットによって情報は溢れ、情報が増えすぎて届かない世界へと。「何をやるか」で選び、突き進んできたけれど、「なぜやるのか」「どんな世界をつくりたいか」という問いが自分の中に生まれた。
そんな時に、リッチメディアに出会った。
2012年の10月、リッチメディアは創業3年目、まだ40人にみたない組織。
「諦める人がいない社会」「諦めることを諦める」という、嘘みたいに熱いメッセージを放つ会社に惹かれた。「情報を届ける」ことに力を尽くしてきた自分。その先に描く世界は「情報によって可能性を開花された世界」。有史以来、人類はどんな困難も乗り越えて、どんな夢も叶えてきた。「人が空を飛ぶこと」は当時の世界を生きた人には不可能なことだったはず。けれど、人だけで飛ぶのは難しくても飛ぶものに乗るという形なら飛べるかもしれない、と見方を変えることで可能になった。人は、これまでの経験や環境の中で、いつのまにか「不可能」というメガネをかけて世界を見てしまっている。けれど、適切な情報を適切な時に適切な人に届けることができれば、その不可能のメガネを外すことができる。「自分はなぜ情報を届けるのか」という問いに、答えが出た感覚だった。坂本から「一緒に働こう」と言われ、即答でOKと答えてから、もう10年近くリッチメディアで働いている。
リッチメディアで仕事をしてきて、最も苦しかったこと。それは、2年前の業績不振。経営陣の一人として、業績不振に陥ったことについては様々な点で反省が残る。何よりも苦しかったのは、そのことによって、仲間が辞めていったこと。自分自身も人材採用の最前線に立つ中で、リッチメディアが何のために存在するのか、ということを伝えきれていなかったのだと痛感した。
採用時にも入社してからも、いつもミッションやビジョンについては語ってきた。けれど、本当にそれが伝わるまで伝えていたのか、と胸が痛む。改めて、リッチメディアは「可能性を世界で最も開花させる」ために存在します。全ての事業はそのために在り、リッチメディアという組織自体が、「可能性を世界で最も開花させる」を証明するために在ります。
人は、仕事に人生の半分以上の時間を費やします。
「何をやるか」はとても大切なことだと思います。
けれどそれ以上に「なぜやるか」を大切にしてほしい。
手段で選ぶのではなく、目的で選んでほしい。
もし目的が重なるなら、ぜひリッチメディアで一緒に働きましょう。